「ミラノの旅-長文」 さて、先日イタリア・ミラノに行って来ました。 日本(大阪)で講師として仕事していた OPUSクリエイティブデザインスクールの 元教え子のN君が関わっている仕事で ミラノサローネ国際家具見本市に出展していたから。 ちょっと、応援&ひやかし、です。 ですが、色々とN君にも、その上司のTさんにも 御迷惑をかけてしまいました。(後述) 更に御迷惑のかからぬように、(笑) 名前はふせてN君、Tさんとさせて頂きます。 さて、初ミラノです。 キリストの復活祭で祝日気分のオースター (ドイツでもイタリアでもそう言うようです。イースターの事) で、飛行機は満席。仕方なく電車にしました。 僕の住んでいる街から電車だと10時間くらい。 飛行機だと3時間くらいでしょうか。 で、値段は差程変わりません。 しかし、ま、車窓の旅です。 しかも、普段乗る事もないICE(特急)列車。 行きも帰りも面倒なのはイヤなので、予約済みです。 さて、最寄駅からデッュセルドルフまで出て、ICEに乗る。 普段乗る市電というんでしょうか(Sバーン)の車掌さんの 凄く無愛想さを思うと、ICEの車掌さんはなんとも愛想が良い。 なんだ、金を払えば愛想も付いてくるって事だったのか、と思う。 世の中、金なんだな。(遠い目) 最初に出会った面白いモノは、 チビッコ兄弟が通路を走りまわっています。 で、お兄ちゃんがカバンを頭に被って、 ガーとか言いながら走ると、弟はジャンバーを 桃太郎侍(知ってます?)のように被り、後を付いて走ります。 途中からは、弟が通路を先に走って(わざと)こけて、 そこにカバン頭の兄が襲い掛かるという手法に統一され、 延々ループのように行われたのでした。 たまたま、こける場所が僕の真横だったので シツコサに面白くなっていきました。 しかし、まぁ、こういう事に余り怒る人がいないのもドイツです。 何も言わない親のほうが圧倒的に多い。 しかし、イヤ〜な顔してるドイツ人もいるんですけどもね。 さて、今回はスイス・バーゼルで乗り換えでイタリア入りです。 (フランス経由したかな?よく覚えてない) 途中数度か国境を越える際には国境警備隊がパスポートの チェックに訪れます。カバンもチェックされました。 不精髭のせいでしょうか。 スイス・バーゼルからはICに乗り換えます。 (これも特急だろうか?判らない) そして、ここからはイタリアの車掌さんに変わったようです。 何故判るかって? だって、明らかに陽気なんですもの。 ドイツの無愛想さの正反対。 切符を拝見するお客と談笑していくんですもの。 ドイツで見た事ないです。(ICEでもさすがに無かった) しかし、まぁ、僕には談笑してくれませんけどもね。 明らかな異国人ですし。 で、出発しました。 僕のコンパートメントには相席はいません。 隣のコンパートメントにはイタリア人親子らしき人達が座っています。 父、娘2人です。娘達は何やら、お菓子やら、玩具やらを出して 所狭しと遊び始めています。で、しばらく行くと、 そのイタリア人親子の座っている席の 本来の予約者の老夫婦がやってきました。 僕はてっきり、イタリア人親子の席だと思ったのですが、 予約しないで乗る人は多いようです。 そして、イタリア人父「Entschuldigung(すみません)」 と言い移動する素振りを見せますがお尻は少しも浮きません。 で、老夫婦「かまわないよ」と僕と相席となりました。 僕の相席は誰も予約していなかったのです。 老夫婦はなんともイイ人達です。 しかし、まぁ、たいがい、こういう「かまわないよ」は ドイツではよく見かけます。 あまり、事を荒立てないというのか、 親切心が非常に強いというのか? で、イタリア人親子、悠々自適です。 しばらくして老紳士が眠りにつきました。 すると、タイミング悪く、 イタリア人父は子供達に本を読んで聞かせ始めました。 子供達はイヤがっています。というか、まったく聞いていません。 でも大きな声で読み続けるイタリア人父。 老紳士は辛抱たまらんようになって「おい!お前静かにしろ!」 とは言わず、 空いてる席へ移動して眠りにつきました。 自分が予約した席があるにも関わらず。 で、老婦人も一緒に移動。 その頃には、イタリア人父は自分が本を読む事に没頭して 声を出す事を忘れていました。子供達はずっと勝手に遊んでます。 そして、その後、イタリア人親子はカードゲームUNOを始めるのでした。 しばらくして、僕の相席にイタリア人ビジネスマンが座りました。 彼はノートを出し、シムテムが...とか、LANが....とか色々書いています。 ネットワーク関連の仕事のようです。 覗き見してないですよ〜。見えたんです。ハハ。 で、彼はしきりに電話をし、電話を待ち、話しあっているようです。 電話を待つ時の彼のイライラっぷりといったら、 陽気なイタリア人からは想像もできないもので 貧乏揺すりはするは、爪は噛みまくるは、ソワソワせわしないったらない。 で、一段落したら、ニコヤカになり、ジュースを買って、 プシュー!と吹き出て慌てふためきつつも、 車掌が持って来たトイレの手拭き紙を受取り、自分の服や鞄、 床までも、キレイに拭いていくのでした。キッチリした人だなー。 紙持ってくる車掌もスゴイ。(そんなんドイツであるんやろか?) と、ショーモナイ事に感心してしまう、今の僕でした。 そして、ミラノに近付くにつれ、あれ?周りの人達が少しオシャレに。 隣の黒人さんも非常にダンディーでカッコイイ。 そして、ミラノに着きました。 なんとも怪しい人達が大勢います。何人かのイタリア人ではない 若者に声をかけられましたが、みんなイタリア語しかできないようで 会話にならず、ヤヤこしい事もなかった。 (多分、ホテル紹介するとか言ってた気がする。今思えば。) 電話する小銭がないから金を貸せとか言うのも多いのだが、 「Nein」と僕は彼等に通じないかもしれないドイツ語で断っていた。 さてと、N君と連絡を取ろう。 と相棒に借りたプリペイド携帯電話を使います。が、 あ、肝心な話をする前に、プリペイド切れちゃった。 で、なんとか使い方をアレコレ試し公衆電話を使います。 が、かからない。 (普通に国番号と市街局番の0を取るだけでかかる事を後程知る) そして、その後、ドイツにいる相棒と公衆電話でやりとりして、 で、相棒からもN君には電話できず(この時点では相棒も同じ理由で) もう夜の11時になりますのでホテル探しをする事にしました。 そうです、ホテルを予約していなかったのです。 ユースホステルにはメールで予約をお願いしたんですが、満室でした。 で、手近なホテルに入って、泊れるか聞くと、 ぜーんぶ「コンプレート」。満室という事らしい。 かなり大規模な国際家具見本市らしく(市内各所で展覧会を開催) そういうイベントにあわせてというのと、 オースターの休暇で多くの人が訪れているのだろう。 あらら〜、寝袋(万が一に備え所持)で野宿か? あー、大学以来の野宿。てか、大学卒業してからもやってたな。ハハ。 車があればなぁー。 などと思いつつも、諦めずにホテルにアタック。 で、「コンプレート」と言われ、がっくしして 表に出たところで日本人の男性から「一杯でしたか?」と声をかけられる。 宮Cityは、イタリア在住約10年、コックのオオスミさんと出会った〜。 (世界ウルルン風でよろしく。まだやってんの?) 彼は10年と長くイタリアにいるので、完璧にイタリア語が話せます。スゴイ! で、彼の知っている一つ星ホテルも一杯だったようで、 二人でちょっと駅から離れたほうにもホテルを探します。 彼は、明日日本に一時帰国するので、朝の飛行機の時間に遅れないためにも (電車遅れたら困りますから。との事。遅れますからねぇ、電車。) ミラノに前乗りだったのです。 で、プラプラ歩いても全然ありません。 あ、ココどうやろ?とホテルをまた見つけました。 その前をウロウロしているイタリア人の男性がいます。 ホテルは階段を登った所にフロントがあるらしく、値段や、 星の数が(表には出てなく)判らなかったから躊躇していたのでしょうか。 僕ら日本人2人がホテルに入ると、そのイタリア人も一緒に入って来ました。 ですが、やっぱり「コンプレート」。で、表へ出て、3人で話します。 1人増えたわけです。 僕はイタリア語ができず、イタリア人男性はイタリア語しかできなかったので 実質、イタリア人男性とオオスミさんとの会話でしたが。 さて、イタリア人男性、名はマッシモさん。 彼いわく、ユースホステルに駆込めば、経験上、悪いようにはならない。 案外部屋があって泊めてくれる事がある。との事。 で、行ってみようという事になりました。 2人はインターネットカフェで調べると言ってるので 僕が家で描き写してきた、ユースまでの地図を見せます。不安な地図。 しかし、オオスミさんは、その地図を見て、 あぁ、LOTTO駅ですね。と、さらりと解釈。 (ちなみに駅前で尋ねたオシャレ日本人は、 こうはいかなかった。「地図買ったらぁ」だった) 3人で地下鉄に乗り、LOTTO駅着。 (地下鉄の乗り方、地図の見方も覚え。非常に簡単ですが) あ、この時にオオスミさんに「USCITA」という言葉の意味を聞く。 駅構内に一杯あったので。「出口」という意味だった。 で、地上に出ます。 こんな一生懸命に宿探してる時でさえ、あれ?異物が目に飛び込んでくる。 地下鉄の入り口に、何故か体重計が置いてある。 マッシモさんに尋ねると「あぁ、そう体重計だよ」 て感じで、結局何故なのかは判らなかった。ハハ。(言葉は大切です) 荷物の重さを計る用なのかな〜? で、ユースホステル着。 24時間オープンのユースで良かった。この時、0時過ぎ。 さて、交渉してみる。何故か、最初一番言葉ができない僕が英語で交渉。 が、即ダメが出たのでオオスミさん、マッシモさん二人で交渉します。 しかし「コンプレート」。 途方に暮れる3人。ロビーでダラ〜と居座ります。 で、他にあてもないし、電車も終わったし、朝まで頑張る。という事に。 で、マッシモさんがフロントのおじさんにコーヒー売ってるか?と聞くと、 食堂にある。との事で、食堂に移動。で、そこで仮眠をとる。 といいつつ、僕は本気で寝てしまい、 オオスミさんは朝5時過ぎとかに(多分一睡もせず) 出発していて会えなかった。残念。 連絡先は交換したので、ぜひぜひ今度は遊びに行きたいと思っている。 スキーが出来るらしい。で、彼はコック、おいしい物にもありつけそうだ。 で、マッシモさんは仮眠もとりつつ、 今はロビーのおじさんと話しこんでいる。 しばらくして戻ってきて、彼はまた眠りについた。 その頃から、正式な宿泊客の早起きな人達は起き始め、 電気の付いていない食堂で自分で用意した朝食を食べていたりする。 僕も寒いので自販機でホットショコラーテを飲む。50セント。 その後、起きたマッシモさんと僕は余りにも醜い英語で、 なんとかかんとかコミュニケーションをとり、 かなりの誤解も含みつつ、朝8時半、ユースを出発した。 彼は少し離れた友人を頼るらしく、僕はこの時点では また、このユースに来て同じ方法で眠ろうと思っていた。 なので、もしかしたら、今晩も、このユースで再会する事になるかもね。 と言って別れる。 で、そこから歩いて20分弱のFIERAで 行われているミラノサローネ国際家具見本市へ。 バカに広い!こんな場所でN君に会えるわけないぞ! と、またプリペイドカードを買って、携帯に入れてみたり (全部ドイツ語アナウンスで全然判らない)するが、ダメだ。 その後、プリペイド番号を入れる事はできたのだが、イタリアとドイツでは 基本的にカードが違うようだ。同じボーダーフォンでも。 あぁ、30ユーロの無駄。 そして、サローネにはN君づてでタダで入れないのかな〜? なんてズッコイ事を考えて(お願いして)いたので、 しばらくメイン入り口の一つらしい所で張るが、 そんなもん会えるわけがない。 んで、しゃーないんで、自腹で入る(当り前だ)。18ユーロ。 最初は、N君のブースを探しまくるが、広すぎて全然判らない。 で、端から順に一個づつ観ていく覚悟をする。だって、お金払ったんだもん。 しかし、もの凄く広い。で、こりゃ、見つからない。 と思い、インフォメーションで日本から出展してる会社を聞出す事に成功、 プリントアウトしてもらって、それを頼りにシラミ潰しだ。 ちなみに、3社しか出展していなかった。で、ワクワクドキドキ探したら、 その3社ともN君のところでは無かったのである。ぐぁーん!言葉を失った。 途方に暮れるというやつ、ですね。 でも、諦めず、細々とした会場も全部観てまわる。 ほぼ統べて観終わった。 その時点で仕事から帰って来ているだろう相棒に電話し、 N君に再連絡してもらう。 すると、いとも簡単に、国番号を間違う事無く、0081にして、 市街局番の0を取るだけで連絡できる事が判明する。 (ホント、この事に関しては凄いバカなだけだから、 凄いショックです。ハハ。) で、相棒がN君から聞きだした情報によると FIERAとは全く別の会場でやってて、夜9時までは会場にいます。と。 うぉー!違う会場かよー!メインじゃなかった。 そりゃ判らないや。(遠い目) で、DUOMO(大聖堂)の近く、言うんで向かいます。 この時、FIERA駅がある事を知らなかった僕は、近くのメトロの駅を 探して歩く白人紳士3人に付いていき、結局昨晩来た、LOTTO駅に着く。 で、切符を買うのに(自販機での買い方しか知らず)コインがなく、 地下鉄構内でコピーCD-Rを売っている黒人さんに、一枚幾ら?と尋ねる。 (今日朝9時〜夜7時まで見本市を歩きまわった自分への御褒美と思って。笑) すると「5ユーロ」、「それは高い」と言うと「じゃ、4」って言うので、OK。 僕は5ユーロ払って、1ユーロコインが欲しかったからである。 で、レッドツェッペリンのCDはあるか?って聞いた。 そしたら、判らない。自分で探してくれ。と言うので、 彼のリュックの中のCDを片っ端から見た。 で、「買うのは一枚だけだから」と言いつつ数枚欲しいのをピックアップし、 その中の一枚、全然知らないミュージシャンのCD(イタリアのHIPHOP)を、 「試聴させてくれ」と言うと6人くらいいる仲間の内、 1人しかCDウォークマンを持っていないようでそいつに「借りる」と言う。 そしたら、そいつが凄くイヤがって争ってるので、僕が「もうイイよ」 って言うと「待っとけ、こいつは頭がオカシイだけなんだ」と言う。 で、しぶしぶ借りてチラ聴きして、即決。イタリアHIPHOP購入。 すると「イタリア音楽は好きか?イイだろう」と言うので 「始めて聴く。そして面白い。そしてスクラッチが好きだ」と僕が言うと、 「いぇ〜、スクラッチ。キュキュキュ!最高だ!」とノリノリの彼だった。 で、彼等のサイフにも1ユーロコインが無かったので、 近所で物売りしてる人に両替してもらって おつりをくれた。グッバーイして、僕はDUOMOに向かった。 ちなみにレッドツェッペリンは無かった。 そして、DUOMOに着くと雨が本格的に降っていた。 イタリアは気候がイイと来る前には読んでいたのだが、 ついていない。 でも、そんな時でも発見。 韓国人の観光旅行おばさんが団体でいる。 で、DUOMOをバックに記念撮影を始めた。 そこで面白い発見をした。 おばさん達は写真に写る時には必ず頭の上から傘をどけるのだ。 傘を開いたまま横にやる人。傘をたたむ人。 それは色々だけど、絶対に写真に撮られる時に 頭の上に傘はないのだ。かなり雨は降っているのだが。 なぜだろう?こういう謎は謎のままで十分面白いのでイイ。 と、そんな事をぽけ〜と観察していたら、N君が迎えに来てくれた。 DUOMOからすぐ会場は判りますよ。と言われたけど 判らなかったので迎えに来て貰ったのだ。 で、歩いて会場に向かう、ひさしぶりに会うN君だ。 一瞬、こんなとこで会ってんの、変なの。と思うが、やっと会えて もう、心底ホッとしていた。これで会えずに帰ったら、これまた 面白すぎるエピソードになって僕の心に強く残っただろうけども。 で、10分程歩く。こんなもん判るかえ〜!(判らんという事) さて、本会場よりは、こじんまりとした雰囲気のある建物。 夕方4時から夜中0時までオープンらしく、本会場とはまったく 主旨が違うもののようだ。 本会場は本当にビジネスの場、この会場は展覧会スペースと いった様子だ。そして、実際に日本人大物プロダクトデザイナーの 個展にもなっていた。そして、その中にN君達のプロダクトも 並べられていたのである。大物さんの推薦商品だったのだ。 僕は、N君プロダクトの主役っぷりが見れると思っていたので 少し肩透かしを食らった。俺があんなけ今日歩きまわって探した プロダクトがこんな扱いかよ。と普段、僕というのに俺になるくらい 満足できなかった。 しかし、まぁ、それは今後に期待。(なんの話か判らないでしょうが) で、N君の上司のTさんと御挨拶。年齢も僕と近く、非常に話し易い 紳士である。で、なんか始めてあったわりにズケズケと話しこんでしまい (今思うと今ドイツで議論するって事が全くナイから楽しかったのだ) N君はえらく遠巻きに眺めている(入れない)状態であった。 で、僕はココで今回最大のお願いをする。 「今晩、できたら、明日も、泊めて下さい!」 「もし、一泊くらいならイイけど、と言うなら、明日泊めて下さい!」 「今日は何とかします。(ユースに行くつもりでした)」 と、懇願しまして(苦笑。非常に疲れてて本当に泊めて欲しかった)、 なんとか了承してくれた。まったく、お恥ずかしい話ですけども。 で、雨も降っていたのでタクシーで帰る。というのに乗せて貰い ホテルへ。で、どうどうと3人で部屋に戻ります。 ウソを付くときには、どうどうとしなければいけない事を 僕は経験上知っていましたから。ハハハ。 もちろん、この時点で旧友と久しぶりに会って、部屋で 呑んでいた、とか、話していた。という言い訳の準備もしています。 しかし、N君もTさんも真面目な方でウソを付けなさそうなので いざ怪しまれたらヤバイな、とも思っていたのだが。 そして、朝は彼等よりも早くに出かけます。他の日本人と出会って ややこしくなっても困りますから(会ったけど)。で、どうどうと フロントに「グッモーニン!」と挨拶をして出かけます。 もちろんフロントも「グッモーニン!」と言うに決まってます。 そして、外でN君と待ち合わせをして、見本市会場に再度。 今日はN君と見本市を見て、その後、街の展覧会や店を観ようと いう事になった。で、本会場へ。この日は暑いくらいイイ天気だ。 にしても、この時に面白かったのは、 N君とミラノの地下鉄は判り易いよね。切符も1ユーロ一律らしいし。 と話した後、切符売り場に並び(自販機でなく買える事を知る) 僕の前のN君が切符売りのお兄さんと何やら話している。 ん?って、見てみるとN君の手には20セントコインが。なんで? 適当に掴んで出しただけ。というN君。なんじゃそりゃ〜!心配になる。 で、小銭がないらしいので僕が出し、一日券を2枚買った。 その後、僕は、もう18ユーロ払う気がなかったので、Tさんのパスを 借りて会場に入る。つもりが、そのパスも切れていたので(計3回券) セキュリティホールからスルリと会場に入る。 バックパックを背負った、髭モジャは本当に怪しいだろうに。 そして、僕は昨日、全部観つくしたと思っていた会場で 一個だけ、非常に重要な新鮮な館だけ観のがしていた事が判明。 わー!良かったぁ。そこには大阪芸術大学のデザイン科の人達の ブースも出ていた。大学の卒展でもこんな規模でこんなしっかりした 展示なんて滅多にナイだろう代物だった。気合い入ってます。 で、上のフロアーに行くと、小さいブースが一杯出ていて 面白い、挑戦的なプロダクトが沢山並んでいます。 日本人の出展がかなりありました。みんな個人とかっぽいです。 みんな頑張ってるなぁー。と刺激も受けつつ。面白い! この館だけ観たら、あとは観なくてもイイと思うわ〜。と N君に、僕は極論も言うが、ま、本会場メインも彼は観たいので 一緒に観る。で、ほどほどに観た後、会場を出る。 参加してる企業のロゴを全部集めるだけで面白そうですね。とN君。 本にしても面白いだろうなぁー。と思う。 さて、腹も減ったので、せっかくの飯のうまいイタリアだ。 初日は来しなのパン一個、2日目は昼に本会場でパニーニ一個。 夜はN君達の小会場で軽食少々。だったので、うまい物に飢えていた。 で、N君は昨日食ったとこでうまいとこがあるというので向かう。 が、閉まっていた。昼と夜の間の休憩だ。もう、そんな時間だ。 あ〜ぁ。諦めて(N君は諦め切れてなかったね)そこからスグの 10コルソコモとかいうオシャレショップへ。 あ、そこでクラマタシロウの展示を観た。ふーんって感じだったが。 で、その10コルソコモというのは有名な場所らしく、日本では デザインの現場という雑誌にも載っていたらしいし、先日ネットで 地球の歩き方サイトを観たら、イタリア特派員の人の報告でも出てた。 本、CD、雑貨が広いフロアーで売っており、ギャラリー、レストラン そして最近では3部屋ホテルもやっているとか。 ミラノのオシャレさん達がヒッキリなしにやってくる。 にしても、日本人もえらい多いな。デザインの現場効果かな? しかし、僕は特に欲しいものが無かった。どうしたんだろう? なんか感度が鈍ってるのか?僕のアンテナ。いいえ。 無駄なモンはいらんようになってきているのです。 自分にとって必要な無駄はいるんですけどもね。必須で。 でも、ま、情報を集めるというのは減ってきている。 体質改善されていると言ったところです。自分にとっては。 んで、DUOMOへ。N君は今から仕事なのだ。 だが、今一度DUOMOの中の空気を感じたいというN君と共に DUOMOの中へ。で、あれれミサ(ってんですか?)が 始まっちゃいました。出るに出れません。面白いので空気を味わいます。 そんなときに、不謹慎にも色々な事を考えた。教会という存在について。 それは、別記にしよう。(「教会」というタイトルで) ミサは厳かで、すごく安心できる空間だった。 教会自体、安心できる空間だね、とN君とも話したのだが、 ミサはまた凄い。僕は宗教のどれかに特別肩入れしていないのですが 宗教とは面白いものだとは思うし、それよりも何よりも 宗教を信じている人々というのは素敵だなぁーと思いました。 特定の宗教に勧誘されたりすると僕も困るのですが、 宗教を信じるという力って本当に素直で真面目な心の持ち主だよな。 と思うのです。僕は到底、そうはなれません。 しかし、変なの。と思うのは、宗教が他の宗教を毛嫌いする事です。 他の宗教の事も許せない(許容できない)神であるならば、 それは、僕の思う神ではなく、それよりも劣る神なので まったく威厳もなければ、信用もできません。 という理由で僕は今もまだなお、どこの信者でもないわけですが。 ま、宗教の事はさておき、信者の皆さんは本当に美しかった。 そして、ミサのせいで20分程遅れてN君は待ち合わせ場所に向かい 僕は1人DUOMO周辺をプラプラした。行きたいな、と思った本屋には 辿り着けず(デザインの現場に載ってた本屋)インテリアショップで 展覧会が行われていたので、そんなのをプラプラ観つつ、 ミラノにまで来て楽器屋ないかなぁ〜?とか思いつつ、 展覧会で立食パーティとかやってたら紛れ込んで軽食を頂いたり、 んで、ウマイとは程遠いセルフサービスの軽食屋でパスタとビール。 その後、N君に電話、もうホテル近くまで戻っているとの事。 あれれ?彼等イタリア滞在最終日やし会場に行くものと思っていた。 急いで(一緒に入らないとホテルに入れないので)ホテルのある ミラノ中央駅のほうへ。 ウロウロと待ち、なぜかその周辺にはパトカーも数台張ってるし とイライラしつつ、なんとか出会え、ホテルへ。 で、また寝袋をソファーの上にひかせて貰い就寝。 翌日、彼等は早朝の出発だったので、僕は4時に起き 4時半には部屋も出た。N君に別れの挨拶をし、Tさんは寝ていたので そのままこっそり出て行った。よろしく、と伝えて。 ホテルのフロントは早朝すぎて誰もいなかった。 残念ながら、また雨。地下鉄で昨日行った10コルソコモの近くの ハイテック(これもデザインの現場情報)に行ってみたかったので 地下鉄が何時からか見に駅まで、まだ閉まっていた。 仕方ないのでイタリア中央駅の構内で待つ事にする。 すると、嬉しい偶然! 初日に一緒にユースで夜を明かしたマッシモさんがいるではないか! 急いで声をかける。で、「おー!」と二人抱き合い、「ハロー」と またまた醜い英会話の始まり。マッシモさんは、その後友人宅に 泊れたのか?ちょっと判らないないけども、とにかく一泊は なんとかなったらしい。でも、この一晩はあてがなく、 中央駅の構内でずっと過ごしていたらしく、凄く眠いと言う。 中央駅は24時間開いているらしいのだ。 で、ユースには彼も行っていないと言う。 1人で行かせてたら、悪いなぁ、と思っていたので、良かった。 で、今からどうするのか?話し、僕はDUOMOのほうへ地下鉄で 行き、昼過ぎの電車でドイツに帰る。 彼は、始発電車でナポリ行きに乗るという。 簡単な話に物凄く時間をかけ、で、彼の電車が出発の時間となり 彼は僕に「キスしていいか?」と聞き、頬と頬を合わせるキスを 交わし「またインターネットカフェからメールする」と彼は言い 握手して僕は「グラチィエ」と言った。 彼は何で「グラツィエ?」と言うのって感じで笑ったが、 僕は本当に彼に会えて嬉しいので「ありがとう」そう言った。 そして、彼の乗った電車は出発し、僕は地下鉄を待った。 で、地下鉄に乗り、まだ早い時間だけど 目的の駅に向かった。で、オープンまでに店の所在を探して 歩きまわり(なかなか見つけられず、灯台もと暗しで)で、 途中に見つけたパン屋で朝食を買った。そこからも時間潰しが大変だった。 で、店に行ったのだが、N君が言ってた通り、面白くなかった。 すぐに中央駅に向かい、駅前のイタリアンレストランで パスタを食べた。ふーん、これが本場のアルデンテかぁ。 そりゃ、僕のはゆで過ぎだな。ふむふむ。その程度だった。残念ながら。 そしてビールを呑む。うまいなぁー。ハハ。 で、駅前でライブイベントの準備が行われている。 音のチェックが行われている。ただそれだけで、ライブ感を感じて イイなぁ〜。ライブしたいなぁ〜。と思う。と、駅前に出店が出ている。 古本屋で1ユーロで気象についての子供向けの本を買う。絵がイイので。 相棒への土産に パスタの乾麺(ドイツで見た事無いの)とミラノビールを買う。 帰路の電車では一回も国境警備隊が調べに来ず、凄く疲れていたので できるだけ寝て寝て寝まくった。気が付いたら家であって欲しいかのように。 あー。疲れた。 んで、この文章を完読してくれた人も、お疲れさまでした。 ほんっとツマンナイ事ばっか書いてごめんなさい。 で、やっぱり、この小旅行で得た一番大事なモンは 「人との出会い」だったちゅうわけです。 N君、Tさん、オオスミさん、マッシモさん、地下鉄の黒人さん、ありがとう。 |