「三十路ケルン」

ケルンに遊びに行った。
前にケルン在住のサッカー関係の
勉強をしている友人に紹介して
もらった、デザイナーオギー家。

前日から我が家に泊まりに来ていた
整形靴職人のヒロ君も一緒に行った。
彼もオギーと面識があったし、
オギーから本借りてたらしいし。

あ、そういや、先週から
友人の宿泊が続いていた。
引きこもっていても、向こうから
来てくれるってのは、とても嬉しい。
人に会いたくないから、引きこもる
のではなく、ドイツ語が出来ないから
引きこもるのだからなぁ〜(笑)。

んで、靴屋のヒロ君と、相棒と、
相棒の仕事終わりに合わせて、
ケルンに相棒ケーキを持って行く。

中央駅から地下鉄に乗り、
ちょっとだけ大好きなレコ屋
A-MUSIKに寄り、またまた
ジミ・テナーの中古盤を入手する。
これが、絶妙の音楽だった。最高。

で、迷いつつ、遅れつつ、
オギー宅着。ごめんなさい。
凄いマンションだ。変な構造。
言葉で説明するのは面倒なので
説明はやめておく。

ヒロ君は本を返し、挨拶した後、
ケルンに出て来るという、
もう1人の靴屋の青年を迎えに行く。

戻って来ないかも、な事を臭わせて
行ったので、3人でケーキ5人前を
ガツガツと少々無理目に食う。
ドイツのケーキは1個がデカイし、
ズッシリと濃密なケーキが多いのだ。
それが、ウマイんだけどもね。

軽く談笑していると、ヒロ君達が
1時間弱で戻って来た。ケーキは
もう残骸。あぁ〜!と、ヒロ君。
だって、戻って来ないかと思って。
残骸を召し上がって頂く。

ヒロ君は、またオギー本棚から
本を物色するのに、一生懸命。
僕も3冊、相棒も1冊借りる。
面白そうな本が一杯あるのだ。

で、もう1人の整形靴職人クリタ君。
彼は、もう6年間、海外生活らしい。
途中、ロンドンで2年間、靴の学校に
行ったらしいが、それ以外はドイツで
靴の勉強をしていたらしい。

貫禄が違う。オギー&相棒&僕は
ほぼ同い年。ヒロ&親分は、僕らより
5つも下。うーむ。そうは思えん。

そのクリタ君のロンドンやら、
靴やらの話も聞かせてもらう。
いっぱい経験してて凄いなぁ〜。

んで、今回の本来の目的、
オギーの作品などを見せて貰う。
彼も、もうドイツ在住4年とかだ。

彼はケルンのデザイン学校で
インターフェイスデザインを
学んでいたようで、その卒業制作を
見せて貰う。面白い!ふむふむ。ほー。

なーんか、自分が、そういう事を
出来ていないので、ちょっと反省も
するが、僕には出来ないのだ。トホ。
自分の創作とは違う部分と繋がる部分
と両方あるから面白いんだな。
自分と完璧に同じ分野の人の話よりも
面白いかもな。刺激になる。

とにかく、デザインというのは面白い。
でも、僕はアートを指向して来たし、
今後も、その傾向はヤッパ続くと思う。
善し悪しってのは、あるのかもしれない
けど、やりたい事に素直になると
ヤッパそうなっちゃう。デザインから
学んだ事、学ぶ事は、物凄くあるけど。

と言いつつ、本当はデザインとアートを
分けて考えないようになる。というのが
僕の課題。そんな事、自然に出来るよ。
って言うタイプの人も大勢いる事は
知ってるし、観てるんだけど、僕は
まだまだ、アートの束縛から離陸できない。

というより、自分の意識から離陸できない。
そういう事なんだな。あぁ。

なーんか、ココまで来たら、その道で
つっ走れよ。とも思うんだけど、いっつも
ウジウジしてて、ハッキリしないなぁ。
イカン!こんな事じゃイカン!イカン!
じゃ、どうするの?悩みますわね〜。

さて、オギー家近くのイタリアンで夕食し
カフェし、解散し、オギーありがとう!

そして、他のケルン以外に住む僕らは
クリタ君の電車に合わせて、
ちょっと呑む事にする。

あ、その前に雨も降ってたのもあるが、
クリタ君が、タクシーで行きましょう。
と言うので、ま、乗って、

んで、代金を彼は出すと言う。
いやいや、僕らエエ歳なのよ。だから。と、
お金を出しても、いや、リーダーシップ
っすから。と、受取らない。うーむ。

おやび〜ん!

クリタ・リッチモンド親分と命名す。
リッチモンドは勿論、僕達とは金の
使い方が違う。という、そういう理由。
僕達は貧乏だ、という、そういう理由。

あぁ、三十路を走っている(いや、歩き)
というのに、なんとも、フガイない、俺。
その後、クリタ君がケルン在住の頃に
週5で通ったというアイリッシュパブへ。
彼、ココでも呑む呑む。うーむ。兄貴ぃ!

あぁ、三十路を歩いている(いや、静止)
というのに、にんとも、かんとも、な俺。

オギー&親分の、男前に乾杯!

あぁ、三十路を...しっかり進まなきゃ... うぅむ。